こんばんは
徳島お片付けラボ
エクリュプラス竹内真理です。
民法改正によって、中小工務店はかなり厳しい経営改革が求められるようだ。
工務店側に対し、施主は簡単に言えば「文句つけたもの勝ち」といった立場になり、工務店は今までの何倍もの事務処理、契約書類を作成し、お客様がちょっとでも不満に思えばどんな犠牲を払ってでも、お客様の言うとおりに直す責任が出てきた・・という。
これは家作りの側としては、とても厳しい変化と言える。
私も経験があるが、家作りに関しては本当に膨大な決定事項がある。
そしてちょっとした意思疎通のずれで、現場トラブルになったりもする。
今までは、それもなんとなくお互いのやりとりでこなしていたものが、今度からはお客様側に弁護士がついて工務店を責めてくるという形になるらしい。
■文句を言えば得をする。
だから、施主としては文句をつけたほうが得をする世の中になったというわけだ。
それをluckyと思うか、それともそんな事は出来ないと思うか・・。
おそらく、それを良い事に初めから工務店を貶めるつもりで来る施主もいるだろう。
しかし、そこまで悪い意識でかかってくるのではなく、ふつうに家を建てようとしている人でも、結果的に似たような打撃を工務店に与えてしまう事はある。
今までの家作りでも、10人に一人くらいは「難儀な施主」という人がいて、
工務店側は通常の何倍もの労力とリスクをそのお客様に払う事になる事はよくある事なのだ。
今回の民法改正によって、その10人に一人の客が、今まで以上に大打撃となって、工務店の存亡すらもかけるような事態になるというのは、想像に難くない。
■悪気はないが難儀な客
そういった施主の特徴としては、とてもまじめで「よい家を建てたい」という気持ちが強い・・という事だ。
そして、一様に「知識が偏っている」という点。
自分なりに情報を仕入れようとする意欲が強い分、いろんな一般的ではない知識も主張してくる。
家作りは工業製品ではないから、そんなに画一的に、そして完璧にはいかない部分がある。
そして、ちょっとした大工さんのさじかげんや、少しのずれ等によって、プラン通りに行かない事だってある。
ほんの少しのクロスのシワ、ほんの少しの床の傷、頼んでみてちょっとの事でなおるものもあれば、直るけれど金額はともかく、大きな資源の無駄になったりする場合もある。
暮らしていくうちに、家も劣化する。これくらいは許容範囲だ、と思える心の広さ・・というのは、工務店側にとって、本当にありがたい事なのだ。
引き渡し時に、完璧な家であらねばならない、という気持ちとは、つまり施主は家を買う立場、工務店は作る立場・・・のように、どこか対立軸にあるからこそおこる気持ちかもしれない。
■家は自分で作るもの。工務店はそれを助けてくれるサポーター
家というのは、お客様の人生そのものでもあります。
だから期待値が高くなるのも仕方がないのですが、今はその期待値が高くなりすぎているようにも思うのです。
工務店が建てるのは、あくまで高機能な箱。
住みこなすのは、あなたです。
そして、工場で生産するのではないのだから、完璧であることは無い・・という事を知っておいて欲しいと思います。
もちろん、完璧を目指し、今は本当に完璧な家を提供できているからこそ、ちょっとのミスが気になるのでしょうが、
自分では絶対できないような技術をもってして、あなたの人生のパートナーである「家」を、あなたが何も手伝わなくても作ってくれている工務店に対し、ミスをあげつらい、訴訟を起こす・・・というのは、あまりにも心がない行為ではないでしょうか。
家は一緒に作るもの。
いろんな悩みを乗り越えて、工務店とお客様は、おなじ立ち位置で同じ方向をむいている「仲間」でもあるのです。
いや、「仲間」として家作りに関わったほうが、その家に魂を込められる。
あなたの家なんです。ちょっとの「損得」で「家」にこめる魂を濁らせるような事をするほうが、よほどあなたの人生を濁す事になるのではないでしょうか。
スポンサーリンク
この記事へのコメントはありません。