片付かないのは間取りのせいかもしれない

理想のイメージとリアルな暮らしの相違「【表と裏】もともと日本人はバックヤードが暮らしの中心だった?」

ちょっと近代の「住まい」の在り方を振り返ってみる回です。

らくちんなのに素敵に暮らせる
「わがまま間取り」
を探求したい

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こんばんは。

徳島お片付けラボ
エクリュプラス竹内真理です。

「片付けられない」という悩みが、現代の暮らしにおいてこんなにも深刻になっているのは、

・【モノの増加】資本主義の発達による「大量生産・大量消費」の弊害

・【時間の減少】女性の社会進出による「家事」にかけられる時間の不足

・【家事スキル】親から子への「家事スキル伝達」がなされていない

等が思いつきますが・・・

 

もう一つ、私の説としては「裏方(バックヤード)の消失」があると思っています。

片付かないのは「バックヤード」が無いから

 

 

■【表と裏】かつての日本の住宅は「客間(表)」がメイン

ここでちょこっと過去を振り返ってみた時に、

実は私たちの住宅とは「客間」が敷地の一等地にあり、家族のプライベートな空間は北側の「裏方」にあった時代が結構ありました。

農家の家なんかは、法事や親族が集まる事を前提とした「二間続きの和室」が南側を独占しており、日常の調理や洗濯はもちろん、家族のだんらんの場なども「客間」とは別の引っ込んだ北側にあったりして、家は主人とお客様のためにあるような時代があったのです。

農家ではない、一般の家にも、ほんの40年前くらいまで「応接間」が存在していました。

プライベートな空間よりも、ゴージャスな応接セット重厚な本だなに(読みもしない)百科事典などが置かれて、出窓にはアートフラワーや、「おかんアート」などが飾られたりしていたのを記憶しています。

 

しかし、実は普段は使わない「応接間」があったからこそ、

プライベートな「茶の間」は平和で、多少のだらだらは許された・・・という一面があったのかもしれません。

そのころは考えもせず「この部屋、無駄じゃね」と思ったりもしましたが・・・。

 

■「住文化」が西洋化しても残り続けた「客間としての二間の和室」

画像はお借りしました。

「応接間」が一般の家から消え始めても、

徳島のような田舎で一戸建てを建てる時は、かなりの間「二間続きの和室」に対する需要が多かったようです。

 

昔は「法事」を家でやっていたから必要だったのですが

だんだん法事などは会館などでするようになり、

正月も親戚があまり集まらない・・・などのライフスタイルの変化によって、

二間続きの和室は一般の家から姿を消してしまいました。

 

 

■和室の新しい使い方・くつろぎの場としての「リビング横の畳コーナー」

https://www.pinterest.jp/pin/633952085032363232/

しかし、客間としての「二間続きの和室」は消えても、ふつうの「和室」は残りました。

私が工務店に勤めていたころから、今に至るまで、「和室(畳)」が必要ないと言い切るお客様は、例え若くてもあまりいませんでした。

 

逆に若い人ほど「畳」に対する愛着は強く、

用途としては「ごろ寝」「子供の昼寝の場」「子供の遊び場」「洗濯物を畳む」「親が来た時に泊まる」が理由の上位に上がります。

もちろん、「お雛様を飾る」「お客様が来た時」という声もありますが、

主な欲求が「畳でごろ寝」にシフトしているから、和室の場所が必然的にリビングルームの横の南側に配置されます。

日当たりがよく、ぽかぽかの和室でごろ寝は気持ちよさそうですもんね。

リビングの横にあれば、扉をあけ放てばリビングの解放感も増します。

これが、ここ10年、いやもしかしたら20年くらいは続いている「今の定番」と言っても過言ではないと思います。

living横の和室

【対面式キッチン+ダイニングテーブル+大き目のソファのある洋風リビング+和室】

 

ここにきて、とうとう「客間」が完璧に消えてしまいました。

お客様を呼んだ時は、ダイニングテーブルか、リビングにあるソファにお通しします。

 

家族のだんらんのど真ん中に、お客様を呼び入れるという時代の到来です。

 

「プライベートとパブリックスペースの混在」

 

片づけに悩む人が増え始めた一つの理由として、この「客間」が消えた事が原因なのではないか・・・という仮説を中心に、引き続き話を進めていきたいと思います。

 

徳島お片付けラボ
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